第3回石狩DC見学ツアー (DC見学編その2)

第3回さくらインターネット石狩データセンター見学ツアーに参加しました。
DC見学編その2です。基本的に、2日目、2号棟の見学写真にコメントつけます。
一部は 2日目に見学した 1号棟の写真となっています。
なお、DC見学編に掲載している写真は、はてな様のカメラマンの方が撮影し、さくらインターネット様のチェックで掲載OKとなったものをご提供いただいております。
サイズ変更の加工をしています。

搬入口/荷捌室/倉庫

トラックがつくところは、荷台の高さからそのまま搬入できるようになっている。

搬入した機器は、結露対策として荷捌室に長時間一時保管する。

以下の写真は確か 1号棟の方。その1で書いた富山の薬売り方式のサーバ在庫は、このへんの倉庫のどこかに置いてあるという話だったような。

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1号棟では、サーバ室までの動線が結構複雑だったとの反省を受けて、2号棟では部屋の配置の見直しが行われている。直線的な移動で済むようになっている、エレベーターに入るドアと出るドアとが異なるのでエレベーター内で台車の向きを変える必要が無く、乗った向きのまま前進してエレベーターを出られる、ドアの下部の段差を極限まで低減してあり台車で楽に乗り越えられる。エレベーターのセキュリティもばっちりで、あらかじめ許可を得てカードキーを入手しないと目的の階に行けない。

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MDF室

石狩DCの通信回線は、KDDINTT東日本NTTコミュニケーションズ、HOTNetの 4キャリアで、光ファイバがこのMDF室に引き込まれている。MDF室は 1号棟、2号棟それぞれにある。

別々の経路で引き込まれているので、道路工事のミスで光ケーブルが誤切断されるような事故が起きても、4キャリア同時に切断されることはない。NTT東日本は電柱だが、他 3キャリアは地下埋設である。NTTコミュニケーションズは当初はNTT東日本の回線を経由していて電柱だったが、その後地下埋設になったとのこと。写真で右側になる写っていない壁面にも配線盤がある。

KDDINTTコミュニケーションズは近地に海底ケーブル陸揚局がある。今回の見学ツアーでは、KDDIの局舎の前にも連れて行って貰った。

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窒素ガス消火設備

窒素ボンベが多数並んでいる。停電でも動作するように、2枚目の写真右側のバルブ開閉機構もガス圧を利用するものとなっている。酸素の割合を消火に必要なところまで減らすだけで、酸素がなくなるわけではないので、避難が遅れ取り残された人がいた場合でも高山にいるのと同様になる程度ですぐに窒息する危険はないとのこと。

「奥に消火ポンプ室」というテプラが後から貼り足してある。

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高圧電気室2

まだまだがらがら。第4回に参加する人は比較してみて。

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サーバ室 2号棟 Bゾーン

さて、おまちかねの 2号棟のサーバ室。

1号棟 Cゾーンと同様、ホットアイルを区分する方式。

サーバを実装していないラックでは冷気と暖気の混合を防止するためにラックの前後の扉には通気性がないものを用いないといけないわけだが、今回すでに一部ラックの使用が開始されている列でまだメッシュの扉のままになっているラックがあり、見学者から指摘されていたのはご愛敬。

色分けしたケーブルによる美しい配線もご堪能下さい。

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ところどころに、作業用のモニタとキーボード。それぞれのラックには AC 100V は来ていないので、リールで遠方から電源供給。

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「ファイバチャネルは何に使っているんですか?」という質問が出た。某社スイッチにつながっているケーブルに FCoE との表記があったからだが、FC として使っているわけではないとのこと。接続状況からして、2つのスイッチをカスケード接続する部分の複数本のケーブルが機器メーカ添付品だったと見られる。

下記写真では確認出来ないが、私が見たものは FCoE AOC と書いてあった。AOC とは、Active Optical Cable の略で、両端は SFP+ の電気コネクタと同一になっているがトランシーバ筐体の内部に電気-光変換部が埋め込みとなっており、ケーブル自体は光ファイバケーブルになっているものである。

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2号棟 Cゾーン

壁もきれいになって、これから天井のファンをつける段階。

田中社長がファンのメーカ名を見て、こことは長いおつきあいで、と説明していたのが印象的だった。

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2号棟 Dゾーン

ここはまだ天井も見える状態。こういうところまで見学させてくれるのはすごい。

凍結防止ヒーターという配電盤があった。来年の第4回の頃には壁の向こうになっていて見学出来ないのではないかと思う。

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屋上

モジュール式空冷チラー、だったと思う。たぶん。

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その他

休憩室も見学したが省略。

余談だが、熊は出ない。石狩川が結構大きく、熊は泳いで渡れないとのこと。

鹿が出た場合に排除するために狩猟許可を取ってあるが、これまでにはそういう事態には陥っていない。

熱設計に使っているシミュレーションソフトは future facilities の 6Sigma。

あと何か書き忘れたかな。

ブログを書くまでが石狩DCツアーです、ということで、結構日にちがたってしまったが、以上をもって私の石狩DCツアーを終わりとしたい。

リンク編だけは今後も更新します。まだ書いてない人はブログ書いて #石狩DC で書いたってアナウンスして。